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クァトロブームは、北陸のエンターティメント企業です。

MURATA GROUP NEWS

Vol.2

クァトロブームスペシャルゲスト対談

クァトロブームスペシャルゲスト対談

テーマ「ブランドイメージとエンターテインメント」

対談シリーズの第2弾は、日本の代表的なCM監督として活躍している中島信也東北新社専務取締役をゲストにお迎えしました。デジタル合成作品の先駆としてマンモスと原始人のコミカルな掛け合いが楽しい作品 「ハングリー」シリーズが話題となりカンヌの映像グランプリを受賞した日清のカップヌードルCMをはじめ、シュワルツネッガーのアリナミンV、小泉今日子など資生堂の歴代の女優が登場するCMや、サントリーの伊右衛門、最近ではデカプリオが登場し話題となったジムビーム「クールバーボン」等、ヒットメーカーとして、東北新社の専務となった今も現場で指揮をとる現役CM監督です。クァトロブームでも実はピーマンとマーメイドが楽しい掛け合いをひろげる「てなわん」編の監修や、マネキンが扮するクァトロブームのスタッフの「楽しさからはじまる思いやり」編では、声優で4役もこなし、なんとエンディングのクァトロブームの輪唱も中島さんひとりの声の合成でした。2013年のeAT金沢での出演を終え、小松空港の近くの料亭での対談実現となりました。テーマは「ブランドコミュニケーションとエンターテインメント」です。(※以下敬称略)。 (※以下敬称略)

■中島信也プロフィール
なかしましんや●CMディレクター 、株式会社東北新社 専務取締役、eAT KANAZAWA 実行委員長。多数のCMの演出を手がける 一方で東北新社専務取締役を務める。デジタル技術を駆使 した娯楽性の高いCMで数々の賞を受賞。代表作は日清カッ プヌードル「hungry?」(カンヌ広告祭グランプリ)、サント リー「燃焼系アミノ式「」伊右衛門」など。著書は、広告批評別 冊「あのCMの絵コンテ」中島信也CMコンテ集、マドラ出版 他。受賞作品は、カンヌ国際広告祭グランプリ、IBA2001グ ランプリ、アジアパシフィック広告祭グランプリ、ACC CM フェスティバル 総務大臣賞、ACCグランプリ、ADC賞 ADC グランプリ 他。
クァトロブームのCMでは、ピーマンとマーメイドのアニメCMやマネキンのスタッフ会議編の監修も務めた。

CMは見たくないのが当たり前、「見てもいいかな」という楽しさが必要


中島:僕は福岡生まれの大阪育ちですけど、北陸は魚がおいしいですよね。お寿司とかいろいろ。

村田:毎年、何度も金沢にいらっしゃっているんですよね。

中島:金沢工業大学の客員教授や、金沢市が主催しているeAT金沢の実行委員長もやらせていただいていて、昨日も深夜まで参加者と夜塾があって、その後ゲストの人たちとも飲んでたんで、まだ胃腸が起きてないんですよ。(笑)

村田:中島さんのCM作品集拝見したときはびっくりしました。あれもこれも中島さんだったのかと、日清のカップヌードルなんて相当インパクトありましたよね。

中島:CMディレクターという職業なんで、確かにどれも僕がつくってるんですけど、それぞれ、元のアイデアを考えているCMプランナーという職業の人がいて、その人のアイデアからイメージをふくらせてCMをつくってるんです。僕はもう30年やってるんですけど、CMプランナーの人は、どうしても5年くらいやると飽きられてどんどん替わっていきますね。僕のような職人は替わらないないんですけど。
CMプランナーは、電通とか博報堂といった広告代理店の人がやる場合が多いので、管理職になっていきますね。CDとか.....。

村田: CDってチーフディレクターですか?

中島:広告業界ではCDはクリエイティブディレクターの略です。広告制作の現場責任者ですね。

CMディレクターは、何年たってもずっと現場の人なんです

村田 : ●村田:中島さんはいまお年は?

中島:54歳です。ムサビ(武蔵美術大学)を卒業して、そのままいまの東北新社に入って、いわゆる師匠について、カバン持ちからはじめたというか、CMの作り方を学ぶわけです。師匠がいないと実際の作り方はわかりませんから。

村田:広告業界の仕事の流れって、一般人には分かりにくいですね。
中島.いま僕が説明します。
(カバンからMacBookを取り出し起動中)

村田:サントリーの伊右衛門の広告は、最初から関わってらっしゃるんですか?

中島:発売からずっとです。

村田:やはりCMはある程度は同じ表現を続けるほうがいいんでしょうか?

中島:やはり広告主さんとの作り方の関係性が固まってくれば、僕は続けたほうがいいと思いますよ。まず、僕の場合は、広告主さんからのオリエンテーションをうけたCD(クリエィティブディレクター)がCMプランナーと企画の段階では、アイデアを考えて依頼主にプレゼンテーションするわけですね。CMの場合は、広告代理店が自社で作るんじゃなくて、私たちのような制作会社に制作を依頼します。グラフィックは代理店が自社でつくることが多いですが。プロデューサーがいつまでに作るかといった納期や予算、作業スケジュール、そしてどうゆうスタッフで作るかといった、とても大切な条件を決めたりしますが、そのスタッフ割をきめる核になるのが、僕の役割(CMディレクー)なんですね。そしてCMプランナーが考えたアイデアを、実際の映像に仕上げていくわけですね。
スタッフの中の核になるCMディレクターが、スタッフの構成、カメラマンとか、照明とか、美術といった人材を選び、撮影の本番では、役者さんに演出し、撮った映像の編集にも立会います。 実際の現場の役割分担は、ごちゃごちゃしたイメージがありますけど、大規模な仕事は、会社ごとの住み分け、仕事の役割分担が決まっています。CM監督、ディレクターといった仕事は経験がモノをいうので、一人前になるには10年から15年くらいかかりますね。

村田:建築設計等の業界で、上の世代が詰まっていて、なかなかチャンスが下の世代に回ってこないという話をききましたが、CM業界もそうなんですか?

中島:いや、確実に年をとるんで順番に出番がまわってくると思いますけど。CM業界でも60代の現役CM監督って3人くらいしかいないんですよ。コピーライターも60代はほとんどいません。広告代理店だとCDになっちゃうし。●村田:友人が放送作家をやってるんですが、最初は、役者さんのセリフを考えたりから始まって、短い番組を手がけたりしてから、いまはシリーズものの台本の仕事をしたりしていますが、放送業界も同じような感じなんですか?

中島:テレビの世界とCMの世界はかなり違いますね。同じようでかなり違うんですよ。両方共テレビで見るんですけど。CMは現場有りきで、CMディレクターは、常に撮影現場にいます。テレビ番組の場合は、ディレクターは調整室から指示をアシスタントディレクター(AD)に出すだけ。現場ではADがスタッフに指示を出します。CMはどちらかと言えば映画づくりに近い。テレビのディレクターは、普通はプロデューサーになっていきますが、CMディレクターの場合は、ずっとディレクターのままです。
(笑)

コマーシャルが、市民権を得るということ

中島:コマーシャルは大きくわけて二つあると思います。ひとつは、せっぱ詰まったというケース、今これを早急に知らせないといけないというもの。もうひとつはブランドイメージを定着させるために継続して市民権を得ようとするもの。この二つは別に作るというわけではないですが、クァトロブームさんで言えば、新台入替とかリニューアルオープンとか言う場合にも、日にちを告知するだけじゃなくて、ブランドイメージを伝えていかなければいけないと思います。イメージを伝えていくには、やはり制作者がコロコロ替わるようだと、市民権を得るところまではなかなか行かないので、市民権を得た、(新しいブランドイメージが伝ってきた)と思ったら、制作者を替えずにじっくりタッグを組んでやっていくほうが結局得です。全国レベルの広告を展開する企業も、広告のクリエイターはだいたい決まっています。コロコロ替えたりしていません。サントリーやキリン、アサヒといった飲料メーカーも、どのクリエィターが担当しているかは決まっている場合がほとんどです。いいクリエィターと出会ったら、やはり他社の広告をつくられたら困りますから、手放しません。毎回ゼロから企業を理解してもらうというのは、たまにいい場合があるかもしれませんが、その会社の事が判るまでには時間がかかりますから、もうわかってるというところからスタートするほうが、コスト的にも得なんじゃないでしょうか? サントリーの伊右衛門は、新発売からずっと関わらせてもらっていますが、結局クライアント(広告主)さんにとっても得なんじゃないかと思います。

村田:僕ら、パチンコの業界でも、CMはとりあえずインパクトのあるものを求めがちですが。

中島:確かにインパクトも大切ですけど、インパクトというか印象的であることが大切だと思いますね。「CMは見たくない」というのが、消費者の当たり前のスタンスですから、「見てもいいCM」をいかに作るかなんです。
 僕の仕事というのは、トータルの企業戦略がどうのとか、売上をいかに上げるかということ以前に、もちろん最終的には、それを目指しているんですが、「あのCM面白いね」とか、「あの会社って感じいい」とか思ってもらうことですね。そこから、実際に商品を買う、買わないは別の要素が入ってきますから。
 例えば、おにぎりのカタチをした携帯電話があったとして、その場合はそれだけで面白くてみんなが買うからいいんですけど(笑)、コマーシャルはおもしろいにこしたことはない。パチンコ店の場合は、中にある機械などは結局同じだと思われがちなので、表現の中で、あそこが面白そうとか、道路走っていて、ああ、あそこでやってるんだなと思い起こさせなければいけないわけです。そんな場合、やはりテレビが、一番広く、役割を果たせるんじゃないかと思うんですけれども。

テレビの到達範囲はやはり広い、インターネットはまだまだ限定的

村田:最近というか、続きはWebで、みたいな広告がふえてきたような気がするんですけど。

中島:5〜6年前からですかね。そういうスタイルが増えだしたのは。いまはそんなに言わなくても、インターネットやってる人は、ほとんどテレビでCM見ると同時に、インターネットで調べたりしています。同時に使っているんですね。ただインターネットはまだまだ限定的です。インターネットは、自分で能動的に調べないと情報にいきあたりません。テレビはぼーっとしていても、頭に刷り込まれます。パチンコしない人にもブランドイメージが伝わる。ぼーっと見てても、「ああ!あれか」となる。この差は埋まりません。全国ネットで、テレビCMが瞬時に一千万単位の人に伝わるとしたら、インターネットはせいぜい百万〜二百万人といったレベルですね。一週間後に発売する商品とか、やはりデレビのスピードとかターゲットの多さにはかないません。テレビは確かに金がかかりますが、かかるだけのことはある訳ですね。携帯ゲームの会社も、やっぱりテレビCMの投下量がめちゃくちゃ多かったりするわけです。インターネットだけでは、ダイナミックな展開にはならないからです。インターネットは興味がある人だけが見るものですが、テレビは興味がなくても見ている。イメージが本人も知らぬ間にできていたりする。
あと、地域のかかわりですね。インターネットは、一見地域密着のようですが、全国的というか、全世界的なものです。エリアの特色をだせるものではありません。お店の地図等の情報を探すことはできますが、地域の人を対象にしているというより見る人全部が対象ですから。

村田:確かに、楽天とかAMAZONで買い物すると玄関まで届けてくれますから、すぐ近くにあるような利便性がありますが、全然どこにあるかも、どこから届いたのかも気にしないわけですよね。

中島:いま、地方のスーパーやコンビニが、家庭に商品を宅配するような時代ですから。

村田:最近はコンピ二でも、生鮮売ってたり、お弁当や惣菜どころか、オムライスなどキッチンで調理までする店もありますね。

中島:そうそう、クァトロブームさんも、エンターテインメントを宅配するということで、パチンコ台の宅配をしたらいかがでしょうか(笑)、いきたくてもお店に行けない人もいるでしょうし。

村田:いま一部の地域で無料の巡回バスをはじめたのも、そういうことに近いのかもしれませんが....。 地域のお年寄りがでかける足(車)がないということで、買い物にも使っていただければいいと、社会貢献でもはじめたわけです。遊びに出かけたくても、近くにバスも来ない人にとってはいいかなと。

中島:大型トレーラーなら、10台くらいいけるんじゃないですか。いっそGARO号とか.......。牙狼は東北新社で作ってます。イベント用の着ぐるみもタレントごと派遣してます。(注、牙狼GAROのコンテンツの制作および版権は㈱東北新社が保有)

村田:残念ながら、パチンコ店の場合は、地域の公共施設、病院や学校からは、最低でも100mは離れていないといけないという規制がありまして。呼ばれたからといって出かけたら、病院のど真ん中だったりとか(一同爆笑)
もともとお店を作る側には、そういう発想はなかったでしょうから、そういう規制になっているんでしょうけど。これからは、そういうことも変わっていくかもしれませんね。そういえば、明和電機の土佐社長にプロデュースしていただいたCMに登場するクァトロボットをみて、福井出身の俳優津田寛治さんに、福井のテレビ局オリジナルドラマに起用していただいたんです。

中島: えっ、僕が手がけたサントリーのダカラという飲料のCMで、小便小僧の声優は津田寛治さんなんですよ。

テレビだけじゃなく、スマホやPCでも映像を楽しめる時代

村田:地方も地元のスーパーがなくなって、かわりにたくさんコンビニができたりとか、ずいぶん小売の環境が変わってきましたね。

中島:僕は食品スーパーの売り場が、歩くには面積が大きすぎるとおもいますけど。買い物するなら近くのコンビニで十分。コンビニ併設のパチンコ店はありでしょうね。

村田:福井、石川、富山の北陸三県に出店していますが、北陸の都市の中では、金沢市は昔から景観条例とか様々な出店規制がたくさんありますね。なかなか新しい店舗をだせる場所がありません。文化へのこだわりというか、看板の規制だけじゃなく建物の外観の色にも厳しい規制があります。

中島:周りの建物になじんでいれば、それでいいように思いますけどね。東京では、新しい駅ができると、まず最初にパチンコ店ができるというイメージがありますけど。それで次にコンビニとかいろいろできる。(笑)

村田:デジタル化で、いろんなモノの作り方が変わってきましたよね。設計図もメールに添付したファィルを開いて見て、変更箇所をそのままファィルにかきこんで返信したりする。新聞広告や折り込みチラシといった印刷物も、パソコンからプリンターの出力ですぐイメージがわかりますよね。パチンコ店の中にもサイネージシステムとか、デジタルの映像を流す時代になりましたし。

中島:バーチャル化というかデジタル化が進めば進むほど、実際に体験できる現場の空気感というか、ブランディングにおける店づくりの重要性が高まって来るんだと思います。僕のまわりでも、パチンコ好きな人はホント好きですからね。ちょっと時間あるとすぐいっちゃう。コマーシャルもテレビだけじゃなくて、インターネットで、PCやスマートフォンでも楽しめますから、ぜひこの対談を読んでくれた方は、僕や土佐さんのつくったコマーシャル映像やメーキング映像も楽しんで欲しいですね。
                         
(対談収録2013年1月27日 文責 (有)吉田一彦企画室)

                 



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    ピーマンの「てなわん」編で、ナレーション録音シーン。中央は明和電機土佐社長
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    都内のスタジオにて





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    「マネキン篇」ではナレーションで4役をこなす中島さん







  • 過去のCM作品は、下記URLで御覧いただけます。
    http://quatro-boom.com/QB2/cm.html



 

 

 

 

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